内部リンク・外部リンク等のリンク構成は、SEO施策において肝となります。
特にページ数の多いサイトを作っている場合。あるいは、これからページ数の多いサイトを作ろうとしている場合。
なるべく最初の段階でリンク構成について考えておく必要があります。
内部リンクの構築方法については、こちらの記事で説明をしています。
ページ単位での内部リンク構築においては、重要なページに良質なリンクを多く集めることが必要です。
そしてリンクを貼るという行為は「投票である」とお伝えしました。
そこで1つ、疑問が出てきます。
「自サイト記事から外部リンクは貼ってもいいのか?」という点です。
以下、回答をしていきます。
目次
外部リンクを貼る行為は、価値を渡す「リンクジュース」の流れになる
リンクを貼ることが投票行為であるならば、自サイトから他サイトにリンクを貼ることは、リンクパワーを明け渡すことになるのではないでしょうか?
正解はYESです。
これは「リンクジュース」と呼ばれ、リンク先の記事へ自分のサイトからリンクパワーが流れていくことになります。
外部リンクのない記事は「信頼のない」記事になる
しかし、考えてみてください。
1つも参照や引用のない記事は、信頼性のある記事と呼べるでしょうか?
もちろん記事ジャンルにもよりますが、なにか主張を行う場合は、かならず「根拠」がセットになります。
そしてその根拠には「証拠」が必要なのです。
〇〇についてはこちらの記事が出典元ですよ、と記載することは証拠を指し示す行為に他なりません。
たとえば学術論文の場合を考えてください。
参考文献が一切ない資料は「ファクトのない資料」として論文価値が低くなります。
そのため、通常の記事制作において外部リンクを貼って記事を執筆することは、自然な行為であると言えるでしょう。
「信頼性」の大切さ。E-A-Tの観点から
昨今GoogleはE-A-Tと呼ばれる指標を重視するようになりました。
E-A-Tとは、それぞれ
- Expertise(専門性)
- Authority(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
のことを指します。
証拠のない主張をする記事を書くことは、信頼性がないということ。
良質な記事では外部への参照、引用リンクがあることが自然です。
なぜならその方が、ユーザーの利便性を高めるからです。
SEOで評価されたいのであれば、Googleが大切にしている「ユーザー」を私たちも大切にする必要があります。
参考: 最近のGoogle評価アルゴリズムおよびアルゴリズムアップデート動向について: 2023年後半のSEO各アルゴリズムアップデートについて解説
E-A-Tのうち、「権威性」については著者情報はSEOに有効!外部評判のため構造化マークアップで記述すべしの記事でお伝えしています。
権威性には「誰が伝えるか?」という著者の情報・サイト運営者の情報が大きく関与してくる、という内容です。
外部にリンクジュースを渡さないためにnofollow属性を付けるべきか?
ユーザーに対して、外部リンクを貼る行為が利便性を高めることは分かりました。
しかし、Googleのクローラーに対してはどうすべきでしょうか?
技術上、HTMLマークアップ内でnofollow属性を用いることで、「リンク先に価値を渡さない」というシグナルをクローラーに伝えることができます。
リンクタグである<a>タグ内で、「rel=”nofollow”」と記述することでnofollow属性を付加できます。
他にも<meta>タグ内に設置することで、ページ内からの発リンクすべてにnofollow属性を付けることも可能です。
ここで、nofollow属性についてGoogle公式の見解をみてみしょう。
リンクにその他の適切な値がなく、そのリンクとサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合は、nofollow の値を使用します(自サイト内のリンクについては、下記のとおり robots.txt を使用します)。
引用元: Google に外部リンクの関係性を伝える – Search Console ヘルプ
前半部分、 「そのリンクとサイトを関連付けたくない場合」という文言がありますね。
外部リンクはもちろんリンクジュースを付与する行為ですが、やはり互いの「関連性」を指し示す行為なのです。
「関連性」についてはサイト単位での内部リンク構築の話でも出てきました。
リンクを用いてお互いに関連性のある記事であることを指し示しているのに、その関連効果をnofollow属性で自ら打ち消してしまうのは、勿体ないことです。
そもそも、2019年までnofollow属性を使う用途としては
• 有料広告へのリンク
• リンク先サイトの信頼性が低い場合
• システム的にどうしても発生してしまうリンクを制御したい場合
などの利用がメインでした。
ここには「リンクジュースを渡さない」という用途は含まれていません。また有用で評価されているリンク先にnofollow属性をつけ、わざとリンク価値を指し示さない行為はスパム的な行為とみなされる可能性があります。
(実際、そこまで悪徳な行為とはされないでしょうが、良い行為とはみなされないでしょう。)
したがって、関連性のある外部リンクを貼る場合には、基本的には通常のリンクを貼る。nofollow属性もつけないのが通常でしょう。
• 広告や有料プレースメントのリンクは「rel=”sponsored”」
• コメントやフォーラム投稿など、ユーザー作成コンテンツには「rel=”ugc”」
という値が追加されました。詳しくはSearch Consoleヘルプをご覧ください。
外部リンクを貼るときの具体的な方法・注意点
それでは以下から、自サイトから外部リンクを貼るときの具体的な方法や注意点をお伝えしていきます。
TOPページ、カテゴリ・タグページからは外部への発リンクは行わない
「どこのページから外部リンクを貼るか」は、SEOと大きな関連があります。
外部リンクを設置するページは、必ず記事ページなどの「下層ページ」から貼るようにしましょう。
TOPページや、中間のカテゴリページなど、評価を集めたい階層ページから外部リンクを貼ることはNGです。
なぜならば、先ほどのリンクジュースが外部サイトに渡されてしまうからです。
場合によっては全体の価値が下がる可能性があります。ご注意ください。
その場合、受ける影響も軽微なものになりますので、そこまで神経質にならなくても良いでしょう。
外部リンクはURL形式ではなく、リンク先の記事タイトル等でリンクを貼る
たまに外部リンクを貼るときに、URLのみで貼っているサイトを見かけます。
サイトによっては、リンク先のサイトタイトルさえない場合も。
人間がURL形式ではサイト内容を視認することができないことを考えると、「リンクアンカーテキスト」の形でリンクを貼るのがいいでしょう。
この点に関しては、SEO上の効果は確認していません。
ただ、ユーザビリティを考えるとリンクアンカーテキストの形でリンクを貼る方が良いことは明らかです。
引用を行う場合は、引用の範囲を明確にする
たとえば、<blockquote></blockquote>のタグで囲うようにします。
ただし、このblockquoteタグはあくまでユーザー向けに、引用部分を明示するために使われることを想定しています。
(blockquoteにより引用のデザインを付加するサイトは多いですよね)
注意点として、Googleクローラー向けに「重複コンテンツではない」ということを示すシグナルとしての活用はできません。ご注意ください。
引用をblockquoteタグで囲っても重複コンテンツ対策にはならない | 海外SEO情報ブログ
ライティングに際しての外部リンクの扱いや引用・参考情報の記載の方法については、 SEO記事を外注・ライティング依頼する際の5段階マニュアル | まほウェブ の記事でも触れています。
こちらもぜひ参考にしてください。
あくまで自然なリンク構築を。ユーザー体験を高めて「信頼性」を大切にする
以上が、SEOと外部リンクについてのお話になります。
大切なことは「ユーザー体験に沿った自然なリンク構築」を行うことですね。
ユーザーへの価値向上を考えることが、SEOとしてのサイト評価アップにつながります。
內部リンク・外部リンクともに「関連性」を意識したリンクを構築するように意識していきましょう。
なお自サイト内の内部リンク・外部リンクとは異なる、「外部サイトからの被リンク(バックリンク)」について、被リンク・バックリンク | 魔法使いのWebスクリプト のタグページからさらなる情報をご確認いただけます。
最近のGoogleコアアルゴリズム・アルゴリズムアップデートの動向から、被リンクは大切な要素となりますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
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